夏と言えば土用の丑の日、そして鰻の季節。
うなぎの美味しい地域は全国的にもいくつかあるが、その中でも最も有名な地域の一つが浦和だ。
現在は埼玉県のさいたま市だが、いわゆるJR浦和駅周辺が中山道の宿場町として栄え、うなぎ屋の名店が軒を連ねるようになったのだ。
浦和近辺には本当においしいうなぎ屋さんが多い。
その中でも人気ナンバーワンなのが【鰻 むさし乃】だ。
「むさし乃」だとワープロ変換にてこずるので、今後は【むさしの】と書かせていただく。
このお店に初めて訪れたのは10年以上前だろうか。
当時は先代のお父さんがいたが、先日行った時には世代交代された後だった。今でこそクーラーが効いている店内だが、店舗移転前は、汗だくの中で食べるような、昭和の雰囲気満載の店舗だった。
浦和のウナギ むさし乃の概要
創業60年。現店主で3代目となります。
厳選された最上級の国産鰻にこだわり、丁寧に裂き、より多くの串を打ち、しっかりと鰻を蒸し、備長炭で一枚一枚焼く手法。
小骨も骨抜きを使い店主自ら一本一本小骨を抜く作業をしている。
- 住所 〒330-0055 埼玉県さいたま市浦和区東高砂町8-3 関長マンション1F
- アクセス 電車:JR各線浦和駅東口より徒歩約4分
- 駐車場 なし 近くに複数のコインパーキングあり。
- 営業時間 昼:11:00~14:00(LO13:30)、夜:17:00~20:00(LO19:30)※うなぎが売切れ次第営業終了
- 定休日 月曜日※祝日の場合は翌日火曜日、第2火曜日
- 支払い 現金のみ。クレジットカード不可。領収書あり
- 座席数 21席
むさしのは何時に並ぶとすんなり入れるか
はっきり言って、このお店は行列店である。
並ばずに入れることは皆無と言っていい。開店前に行っても並ぶので、むしろランチが2回転する頃、例えば12:30過ぎに行くのがいいかもしれない。
今回開店前の11:00ギリギリに行ったら、既に2回転目の並びとなった。そして食べ終わって12:30くらいに出たら、3組しか並んでなかった。
まずは白焼きを食す
今回はカウンターに座ることになった。
一番上の写真のように浦和のうなこちゃんの石像が飾ってある。
まずは白焼きを注文した。なんと4970円!!!
高い!!
以前に来た時は2980円とかそんな感じだったような。
昨今のうなぎの稚魚不足で鰻の値段が高騰しているためか。しかし量も多く、しょうが醤油に付けて食べる白焼きは相変わらずの絶品だった。
代が変わり、高級志向になったようである。
鰻重の価格と量
一番上の右の写真のように、結構な上げ底である。しかし中身も量はたっぷりだった。
わおーーーさらに高い!!!
加えて普通ならサービスで突いてくる肝吸いが別料金で270円!
以前は3000円前後のうなぎが、今や5290円とは。うなぎの高騰おそるべし。
しかし他の浦和のお店でも鰻重は3000円代からあることを考えれば、むさしののうなぎは相当高い高級料理と言える。
むさしのでは、少量の鰻重は置いていない。一般的には、【並・上・特上】、または【松・竹・梅】のようにランクがある。これはうなぎの質ではなく、うなぎの量によって決まる。
つまり、子どもや女性は小さめの料理を選ぶのだ。
しかしここむさしのでは、いわゆる特上、または梅という最も量が多い、最上クラスしか食べさせないようだ。しかしこの量は女性や子供には相当つらい量だ。
鰻重がうますぎる
高くて量が多いのは分かった。ところで味はどうなのだろうか?
一口食べてみる。
うまい。
二口目も、うまい。
とても香ばしいにおいと供に、ふっくらとした質の良い鰻が口の中でとろける。これは人気が出るはずだ。タレも美味しいのにしつこくない、丁度いい甘さ。
それにしても、毎回箸を口に持ってくる度に、食欲をそそる香ばしいにおいが鼻から入ってくる。
むむむ、これはいったいどういう事なのだろうか?だいぶ時間が経っても、この香りが消えない。その秘密が後で分かった。
鰻の香ばしさの秘密
ウナギを裏返すと分かる。
あれだけうなぎがふっくらと半生に近いような絶妙な焼き方なのに、裏の皮だけはこんがりと焼かれている。
鼻を近づけると、まだ香ばしさを発散させていた。
これは相当の高等テクニックと言える。他のうなぎ屋ではやっていない、ここだけで味わえるオリジナルな焼き方と言える。これが他とは一線を画したむさしのの最大の特徴と言えるのではないだろうか。
鰻のむさしの総評
これが感想だ。
しかしたまに行くならいいが、頻繁に訪問するには高すぎるし、混み過ぎる。コストパフォーマンス的には疑問が残る。
せめて二段階くらいの価格設定は必要なのではないだろうか?
★★★★★
評価に文句のつけようがない。最高に美味いうなぎを食わせてくれるお店だ。
しかし価格も含めての総合評価としては、実はもっとオススメのお店もある。
うなぎの美味しい地域と言えば埼玉県さいたま市の浦和。 中仙道が通る浦和には、昔から鰻の名店が立ち並び、鰻のメッカとなっている。数々の名店が軒を連ねる浦和の中でも一二を争う人気のお店と言えば【名代蒲焼 中村家(なかむらや)】だ。 […]